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Japanische Klassiker mit Furigana

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めらはかせのふしぎなはんざい

目羅博士の不思議な犯罪

江戸川 乱歩

Lesen Sie 目羅博士の不思議な犯罪 (めらはかせのふしぎなはんざい) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.493 Zeichen · 31 Bildschirme

Aozora Bunko

といって、書生に着せる服なれば、何も主人の博士が、人目を忍んで買いに行くことはないのです。こいつは変だぞ。一体あの洋服を何に使うのだろう。僕は博士の消えた事務所の入口を、うらめしそうに見守りながら、暫く佇んでいましたが、ふと気がついたのは、さっきお話した、裏の塀に昇って、博士の私室を隙見することです。ひょっとしたら、あの部屋で、何かしているのが見られるかも知れない。と思うと、僕はもう、事務所の裏側へ駈け出していました。

塀にのぼって、そっと覗いて見ると、やっぱり博士はその部屋にいたのです。しかも、実に異様な事をやっているのが、ありありと見えたのです。

黄色い顔のお医者さんが、そこで、何をしていたと思います。蝋人形にね、ホラさっきお話した等身大の蝋人形ですよ。あれに、今買って来た洋服を着せていたのです。それを何百というガラスの目玉が、じっと見つめていたのです。

探偵小説家のあなたには、ここまで云えば、何もかもお分りになったことでしょうね。僕もその時、ハッと気がついたのです。そして、その老医学者の余りにも奇怪な着想に、驚嘆してしまったのです。

蝋人形に着せられた既製洋服は、なんと、あなた、色合から縞柄まで、例の魔の部屋の新しい借手の洋服と、寸分違わなかったではありませんか。