Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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もうもくものがたり

盲目物語

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 盲目物語 (もうもくものがたり) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 75.341 Zeichen · 148 Bildschirme

Aozora Bunko

それでえちぜんの国つるがごおりへお使者が立ちまして、木村喜内介へ、わかぎみをつれてまいるように仰せつかわされましたけれども、きないのすけは思案をいたし、わかぎみは自分いちぞんを以て斬ってすてましたとおこたえ申しましたところが、その後もさい/\おつかいがござりまして、兄うえがあゝまで云われるものをなまじかくしては折角のなさけにそむく、わがみも和子のぶじな顔をみたいほどに一日もはやくつれてきておくれと、しきりにおくがたがせつかれるものでござりますから、きないのすけもこゝろえがたくおもいながら、とてもありかを知られたうえはと、万福丸どのゝお供をして、九がつ三日にごうしゅう木之本へまいりました。すると木下藤きちろうどのがむかえに出られて若君をうけとられ、のぶなが公へそのむねを言上いたされますと、「その方その子を討ちはたし、くびを串ざしにしてさらしものにしろ」と仰っしゃりますので、さすが藤吉郎どのもとうわくいたされ、「それまでのことは」と云われましたなれども、かえってお叱りを蒙りまして、よんどころなく御諚のとおりになされました。ながまさ公のお首も、あさくら義景どのゝお首といっしょに、肉をさらし取って朱塗りにあそばされ、よくねんの正月、それを折敷にすえてさんがの大名しゅうへおさかなに出されました。