Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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もうもくものがたり

盲目物語

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 盲目物語 (もうもくものがたり) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 75.341 Zeichen · 148 Bildschirme

Aozora Bunko

重代のたからを他家へつかわされる法はないのに、そういうことをあそばしたのが、あさいのお家の織田どのにほろぼされる前表だったのだと申すのでござります。なれども理窟はつけようでござります。長政公がそれほどの品をおゆずりなされましたのも、つまりはおくがたや義理の兄上をなみ/\ならずおぼしめしたからでござりましょう。そのためにお家がほろびたのなんのと、それは世間のなまものしりがたま/\事のなりゆきを見てそういう風に云いたがるのではござりますまいか。わたくしがさように申し上げましたら、

「それはおまえのいう通りです」

と、おくがたもおうなずきあそばして、

「舅となり聟となりながら、ほろぼすのほろぼされるのと、そんなことを気にするほうがまちがっています。内大臣どのにしたところで、そのじぶん敵か味方かわからない土地をお通りなされて、わずかのにんずでみのゝくにからはる/″\おこしになるというのは、容易のことではなかったのです。そのこゝろざしにたいしても、徳勝寺殿さまがあれだけのことをしてあげるのは、ひごろの御きしょうとしてあたりまえだとおもいます」