Japanische Klassiker mit Furigana
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しんきちとおかあさん
真吉とお母さん
小川 未明
Lesen Sie 真吉とお母さん (しんきちとおかあさん) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.689 Zeichen · 8 Bildschirme
ふと、あちらの停車場を発してゆく、汽車の笛の音をききました。
「そうだ、一日あれば、田舎へ帰ってくることができる。お母さんのところへいこう。」
こう考えると、もらったお小使いがふところにあったのですぐさま、停車場へかけつけました。ちょうど、北へゆく汽車があって、それにのりました。
汽車の中は、スキーにゆく人たちで、にぎやかでした。真吉は、これを見て、
「雪がふると、お母さんは、町へ出るのに、どんなに不自由をなさるかしれない。それだのに、この人たちは、遊びができるといってよろこんでいる。」
こう思うと、その人たちがにくらしかったのでした。いつしか、その人たちも、途中で降りてしまいました。いつまでも乗っているのは、真吉のほかに三、四人で、さびしくなりました。そして、雪が、だんだん深くなりました。
けれど、晩には、お母さんのお顔が見られるのだと思うと真吉の心は、うれしくて飛び立つばかりでした。
やっと、半年ばかり前に、そこから汽車に乗って立った、町の停車場へ着くと、もうまったく暗くなっていました。そして雪が積もる上に、まだ降っていました。
真吉は、お母さんの知り合いの呉服店を思い出しました。