Japanische Klassiker mit Furigana
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ひぶん
碑文
豊島 与志雄
Lesen Sie 碑文 (ひぶん) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.294 Zeichen · 27 Bildschirme
崔範の甥に当る者で、曹新といって、幼い時から崔家に引取られ、外国へ行って社会学を修め、帰国後もなお北京にいて勉強を続けていましたが、崔範の病気に慌ててかけつけて来たのであります。
彼は何か物憂げな様子で、ウイスキーのグラスを幾杯も空けていました。
そこへ、殆んど足音も立てず、古ぼけた目立たない支那服の徐和が、やって来ました。
「何か持って参りましょうか。」
「うん、いいよ。」と曹新はそっけなく答えました。
徐和はウイスキーの瓶を取上げ、酌をしました。
「北京からお持ちになりましたのですか。」
「そう、万一の用心にね。」
徐和が黙っているので、曹新はいいそえました。
「危篤な病人のそばでは、こちらに気付薬が必要だからね。」
徐和は上目使いに曹新の顔を見てそこに腰をおろして尋ねました。
「そして、お医者のことは、如何でございました。」
「だめだ。」と曹新は吐き捨てるようにいいました。「伯父さんはどうしても承知しない。」
「左様でございましょう。私には分っておりました。」
「なに、分っていた………どうしてだい。」
徐和は黙っていました。
「その訳を聞こうじゃないか。どうしてだい。