Japanische Klassiker mit Furigana
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しんぴこんちゅうかん
神秘昆虫館
国枝 史郎
Lesen Sie 神秘昆虫館 (しんぴこんちゅうかん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 105.803 Zeichen · 213 Bildschirme
頭の弁天松代である。手を延ばすと地面から、何かをヒョイと取り上げたが、月に翳すと、「やっぱりそうだ!」
「え?」と六人が同音に声を掛けたが首を延ばした。手甲脚半腹掛け姿、軽快至極の扮装である。一同お揃いの姿である。
「桔梗様の持ち物の銀簪が落ちていたのさ、これここにね。月が当たってピカピカと光っていたから目付かったのさ」
「それじゃア姐ごの思惑通り、こっちへ攫われて来たんだな」腕に蛭子の刺青のある小頭の蛭子三郎次である。
「それじゃアどこかに血で書いた、小菊の紙が落ちていなけりゃアならねえ」こう云ったのは十七、八の前髪のある男である。すなわち布袋の市若である。
「ところがどこにもねえようだぜ」四方をキョロキョロ見廻わしたのは、三十を一つ二つ越したらしい、顔の細長い男であったが、これ福禄の六兵衛であった。
「なにさなにさ風だって吹く、どこかへ飛ばされて行ったんだろう」こう云ったのは爺むさい小男、他ならぬ寿老人の星右衛門。
「さっき浅草で拾ったのは、これも桔梗様の持ち物? 瑁の櫛へ巻き付けた血書! そうしてここには銀簪! とするとこれからも要所々々へ、何か品物を落とすものと見える」