Japanische Klassiker mit Furigana
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わたくしたちのけんせつ
私たちの建設
宮本 百合子
Lesen Sie 私たちの建設 (わたくしたちのけんせつ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 54.430 Zeichen · 107 Bildschirme
その時に、氏族中の一人の女であった鈿女命が頓智を出して、極めて陽気な「たたら舞」をした。それをとりまいて見物している神々が笑いどよめいた声に誘われて、好奇心を動かされた女酋長がちょいと岩戸を隙かしたところを、手力男命が岩を取り除けて連れ出したという物語である。これは天照大神が女の酋長であったと同時に、その氏族の中では機も織り、恐らくは野に食物をあさりもした実際の働き手であったことを物語っている。鈿女命の踊りは、氏族に重大な問題が起った時に、後世のような偏見は持たれず、女がその解決のために自由な創意を働かすことが出来たという当時の社会の事実をも語っている。
こういう原始社会の生産が次第に進んで、日本民族は次第に一定の土地に一定の方法で行う耕作を憶え、鉄器が輸入され、氏族間の闘いで、より強い氏族が弱い氏族を奴隷として自分に従え、労働させるようになった。それにつれて、個人の富というものが段々増大し、固定して来た。婦人の地位というものはいつか変化して来た。太古のあどけない平等は失われ、財産の主人である男の父権が確立して女子はそれに従属するものとなりはじめた。