Japanische Klassiker mit Furigana
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わたしもひとりのおんなとして
私も一人の女として
宮本 百合子
Lesen Sie 私も一人の女として (わたしもひとりのおんなとして) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.244 Zeichen · 7 Bildschirme
現代の社会では殆ど国際的に何故このように所謂純情が探索され、憧憬され、しかもその純情なるものが社会発展の歴史から見た場合、消極的な意味を多くもつ形態で発露されたときにだけ、様々の感歎の的になるのであろうか。疑問というのはそのことなのです。
例えば、世評の高かった映画「夢見る唇」の魅力はどこにあったでしょう。「にんじん」は、挫かれひしがれた純情で観客の心を打ったのではなかったろうか? 何故、若者の心はそのようなものに惹きつけられるのでしょう。
今日、社会の機構が我々の純情をすらりと活かしきれないものとなって来ていることは、生活の根本的不安をかもす経済事情の悪化を見ても、明瞭です。
娘、愛人、妻として生きる女の今日の一生は種々の不如意に制約され、一人の女が自分のもつすべての魅力、智慧、真率さをそのまま愛するものを愛して幸福に生きたいという欲望の実現に生かし切ることは、非常に大きい割合で不可能になって来ている。
その悲しみはすべての男女の心にある。もし私達が、現実の重みに屈せず、生きる権利とともに初発的な人類の権利であるより幸福な人間らしい生活への具体的探求をつづけ、その探求を生活で行為してゆくとすれば、それは形態として、何等かの意味での闘争でなければならないでしょう。