Japanische Klassiker mit Furigana
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しほんたいへいき
私本太平記
吉川 英治
Lesen Sie 私本太平記 (しほんたいへいき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.638 Zeichen · 233 Bildschirme
二十四、五のきりっとした若衆とをつれて、
「せっかく、お休息の所を、おさまたげ仕りまして」
と、さすが芸能者の行儀よく姿をそろえて辞儀をした。
が、検校はじめ、別当、勾当、座頭、ここにいるほとんどは盲人である。辞儀にこたえて席の一同も頭を下げたが、いかなる服装やら人態やら一見で知る識別はその人たちにはない。
とくに息子らしい若衆は、髪を艶やかな髷に結って、後世の裃に似る腰みじかな役者羽織を着、いうならば水もしたたる美貌の青年であったが、それも幾人かの目あきの者だけに、目をみはらせたのみである。
けれど、覚一検校のそばにいた彼の妻だけは、初めからその綺羅な若者よりも、親の夫婦と、もひとりの老法師の容子とに、じっとひとみを注いだきりで、やがてのこと、はっと思い出したようにこう軽い声でさけんだ。
「法師は、右馬介どのではありませんか。また、夫婦のお方も、たしかどこかで、お見うけしたような? ……」
「さればで……」
と、言い詫ぶる態で。
「いかにもこの老法師は、右馬介が成れの果てにござりまするが、してあなた様は?」
訊かれると、彼女はまだどこかに残る佳麗を面にほの紅らめて、