Japanische Klassiker mit Furigana
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ひきょうのにちりんき
秘境の日輪旗
蘭 郁二郎
Lesen Sie 秘境の日輪旗 (ひきょうのにちりんき) von 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 84.829 Zeichen · 169 Bildschirme
私も英夫さんのことについては責任がございますので……」
小母さんも、心配していたらしく、出て来た。
「やっ! ついあの名刺を差上げたまま、私もうっかりしておりましたが……」
と、あわてたように、
「私は村山曹長です。河井中尉殿のもとの部下でありまして、大へんお世話になったものです……。それから、中尉殿の弟さん、英夫さんのことにつきましては、先ほども申し上げましたように、中尉殿の御意見と関係のないことではありませんので、ご心配はありません」
まだわからないのは、英夫がこれから会う人が誰なのか、どこへ行ってその人に会うのか、重大な用件というのはどういうことなのか……、それがわからなかった。
重大な用件のことについてはもちろん、英夫がこれから会う人のことだって、たとえ聞いても村山曹長の口ぶりからでは、話してくれそうもなかった。
――ともかく、その人に会わなければならない。
その人に会えば、村山曹長の話してくれない疑問の解決もつくし、兄中尉の消息もきかれそうに思われた。
しきりに辞退する曹長と、簡単な夕飯をすまして家を出た。
「遠いんですか、そこは?」
「いや、近いです」