Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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いのうはりまのかみ

稲生播磨守

林 不忘

Lesen Sie 稲生播磨守 (いのうはりまのかみ) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.172 Zeichen · 29 Bildschirme

Aozora Bunko

(と大欠伸をする)

お加世はうつ向く。

池田 恐れながら、かねての殿のお命令に従い、きやつの胸に探りを入れてみましたところ、まったく異心は無いものと見受けましてござります。

播磨 ふむ、そうかな。いやあたり前だ。異心などあってどうする。

森 身にあまる光栄だと申して、よろこんでおりまする。

播磨 うむ。そうあるべきところだ。ははははは、いや、しごく当然の話だ。(振り向いて)加世、聞いたか。これでそちのその小さな胸も、晴れたであろう。この上は、心置きなく余の寵愛を受けい、なあ。

吾孫子 (ひれ伏して)なにとぞ、末始終お眼をおかけ下されまして――。

お坊主 (次の間の敷居ぎわへ来て)申し上げます。皆様彼室でお待ちかねでいらっしゃいますが、お歌のほうは、もはや――。

播磨 歌はもうよしたぞ。重立った者だけ、こちらへ話しにでも来いと申せ。

池田 では、われわれは――。(と森へ眼まぜして、退ろうとする)

播磨 いや、苦しゅうない。そこにおれ。

歌会の席から、家老矢沢某、ほか重役重臣ら二十人ばかりはいってくる。他藩の士も招かれて来ている。

中に、当時刀の観相家として知られた某藩の久保奎堂も混っている。