Japanische Klassiker mit Furigana
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ほだかだけやりがたけじゅうそうき
穂高岳槍ヶ岳縦走記
鵜殿 正雄
Lesen Sie 穂高岳槍ヶ岳縦走記 (ほだかだけやりがたけじゅうそうき) von 鵜殿 正雄 (うどのまさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.443 Zeichen · 17 Bildschirme
八丁ばかり行くと鞍部、右手には、残雪に近く石垣を周らせる屋根なしの廃屋、此処は、燃料に遠く風も強くて露営には適せぬ。北に登る四丁で三角点の立てる一峰、標高三千七十米突、主峰の北々東だ、が北穂高岳「信飛界、空沢岳(宛字)、嘉門次」と命名しておく。
櫓の下より東に向いて、数十丈の嶮崖を下らねばならぬ、ここが第一の難関、相悪く大降り、おまけに、横尾谷から驀然吹き上ぐる濃霧で、足懸りさえ見定めかね、暫時茫然として、雨霧の鎮まるを俟てども、止みそうもない、時に四時三十分。今朝出がけには、槍の坊主小屋あたりに泊まる考だのに、まだその半途、今日はとても行けぬ、しかしこんな峰頂では、露営は覚束ない、ぐずぐずしていると日が暮れる、立往生するのも馬鹿げている、かように濡れては、火が第一番だから林を目的に下れ、途中に岩穴でもあらば、そこに這入ろうと、後方鞍部に引き返し、山腹を斜に東に下る。
六 空沢の石窟
道すがら、大きな石を探る二つ三つ、十二、三丁も下ったと思うころ、方三間高さ一間余の大石の下、少々空虚あるを見出す。幸、近くには偃松、半丁余で水も得られる。かかる好都合の処はないとて、嘉与吉と二人で、その下の小石を取り除けて左右に積み、風防けとし、居を平に均す、フ氏と嘉門次は、偃松の枝を採りて火を点ける、これでどうやら