Japanische Klassiker mit Furigana
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あるゆうかくでのできごと
空にむかひて
若杉 鳥子
Lesen Sie 空にむかひて (あるゆうかくでのできごと) von 若杉 鳥子 (わかすぎとりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.677 Zeichen · 46 Bildschirme
何か珍しい単語を字引で引き当てたような気がした)――経済学全集の中から、さしつかえなさそうなものを、毎月位の割で入れてくれるように頼んでくれ。それは彼の偉大な頭を持って(ただし形式の)有名な俺の竹馬の友、Nという男がもっている筈だ。俺の「病気」はまだ大したことはないから心配するな。此処にいる間は少し位体が悪くても一こうさしつかえないではないか。君の健康こそなかなか心配すべき点と理由とを持っているのだが、近頃は非常にいいらしいので安心している。
もうそろそろ、俺達の一年が周ってくる。あの画家のうちは、青葉の中に埋没されて毛虫やナメクジが密集していることだろう。画家は絵が描けないと悲観しているそうだ。あの驢馬のような絵描きは、昔のようにノンキにノンキな画を描くことは出来なくなってしまったらしい。何か特別な「美」をデッチ上げることにサンタンたる苦心ばかりしているが、元来そんな「特別な美」なんてものはありえないから、其処に表現されているものは、唯重苦しい苛々(いらいら)した気持ちだけなのだ。あれでは絵も描けなくなる筈だ。処で僕が一番初めに君にすすめた本を、君は読んでしまったかね。