Japanische Klassiker mit Furigana
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くうちゅうせいふく
空中征服
賀川 豊彦
Lesen Sie 空中征服 (くうちゅうせいふく) von 賀川 豊彦 (かがわとよひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.687 Zeichen · 215 Bildschirme
私は日本を統一しても少しも野心のなかったことは、諸君も理解して下さっていることと思うています。それと同様に朝鮮征伐も別に野心のあったわけではありません。日本をして東洋の一角に地位を安定ならしめるということが、ただ一つの目的であったのです」
「太閤さん昔のことはもうよい加減にしてくれ、煤煙問題はどうすればよいのだ! 」
梅田が大きな声で叫んだ。
太閤さんはその声にあまり驚きもしないで、
「煙筒はやめるがよいと私は思いますね。私は、賀川君の空中征服には大賛成であります」
「太閤さんもよほど近頃は過激化しているね」
羊がこんなことを言うた。
太閤さんは、この声を聞いてよほど気分を害したと見えて、
「私は、ただご挨拶をしようと思うて余計なことまでしゃべりました、ご謹聴を感謝します」
と言うて、サッサと降壇してしまった。
賀川市長は太閤さんを傍聴席まで送り届けて、また大塩平八郎の所に行って頭を下げた。すると、大塩平八郎も一場の演説を承諾した。彼は、大髷を結い、大小を腰に差したまま、眼を吊り上げて演壇に立った。見たところどうしても、明治四十年式の社会主義者そっくりである。