Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あきや
空家
宮崎 湖処子
Lesen Sie 空家 (あきや) von 宮崎 湖処子 (みやざきこしょし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.554 Zeichen · 30 Bildschirme
尼の発心、再び寡婦の胸に浮びしはこの沈黙の折にてありし、さりながら機会すでに過ぎ感情の潮またすでに退き一方には里方の頑固、他方には道なき絶峰、いずれを蹈み破るも難ければ、今はただいつまでもかく寡居していつまでも佐太郎に訪わるるこそせめて世に存うる甲斐ならめ、しかれどもすでに黄金に余れる彼、いつまで妻なくてあるべき、しかして阿園が寡居の日も、早やすでに半ば過ぎぬ、忌満てば到底里方へ帰らねばならぬ身、思いきって彦山に遁るべきか、かくまで親切なる佐太郎主今さらに別るるも名残り惜し、さらば洞穴まで送りてもらわんか、さほどに迷惑をかけたりとて、到底別るべき世の中、断念して夫の遺言に従い再縁すべきか、決して決して、夫にはいかに誓いしぞ、再縁せば親切なる佐太郎主に遇い見ることも……恩を報ずることも出来まじ、さらば身をいかにすべきか、尼、寡居、再縁、いずれが最も身のためなるか、阿園は呼びぬ、「佐太郎主」
佐太郎は笑顔を向けたり、「身の上のことを問うも恥かしけれども、妾が身の落着、何とせばよろしからんか」「さればなり、尼になるにはいずれの道も難渋なり、よし彦山に遁るることも、途にして過ちあらばわれが卿を失いたるに異ならず、里方は言わでも許諾はなかるべし、詮方なくば、遺言に身を任するか、この家に寡居するか、二つに