Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くうしゅうそうそうきょく

空襲葬送曲

海野 十三

Lesen Sie 空襲葬送曲 (くうしゅうそうそうきょく) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 95.012 Zeichen · 189 Bildschirme

Aozora Bunko

勝敗は、何処へ行く?

愛国者よ頑張れ

千葉県を横断して、茨城県に通ずる幅の広い県道を、風を截って驀進する一台の幌自動車があった。スピード・メーターの指度は四十哩と四十五哩との間に揺めいているほどの恐ろしい高速度であった。

「もう水戸が見える筈だ」そう云ったのは、賊を追って、お茶の水の濠傍から、戸波研究所の地下道を突撃して行ったことで顔馴染の、参謀草津大尉であった。

「まだ飛行機は見えないようですな」張り仆されるような窓外へ首を出したのは、例の私立探偵帆村荘六に外ならなかった。

「ねえ帆村さん」もう一つの声が、隅ッ子のクッションから聞こえた。大きな図体の男、それは戸波博士の用心棒だった筈の山名山太郎であった。「先生は、大丈夫でしょうな」

「なんとも云えない」帆村は、唇を僅かに綻ばして云った。「なにしろ用心棒の山名山太郎氏が傍にいないものだからネ」

「もうそいつは言いっこなしにしましょう」

山太郎は極りわるそうに頭を抱えた。

どうやら一行の目的は、国宝の科学者戸波博士を捜し出そうということにあるらしい。

「茨城県磯崎に『狼』の巣を見付け出したのは、何といっても驚嘆すべきお手柄だ」