Japanische Klassiker mit Furigana
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くうしゅうそうそうきょく
空襲葬送曲
海野 十三
Lesen Sie 空襲葬送曲 (くうしゅうそうそうきょく) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 95.012 Zeichen · 189 Bildschirme
「爆弾にちがいない」
高さのほどは、見当がつかなかった。
見る見る、火焔の紐は、大きくなる。
爆弾下の帝都市民は、その場に立竦んでしまった。
悲鳴とも叫喚ともつかない市民の声に交って、低い、だが押しつけるようなエネルギーのある爆音が、耳に入った。
ぱッと、空一面が明るくなった。
弦三は、胆を潰して、思わず、戸を閉じた商店の板戸に、うわッと、しがみついた。
敵機の投げた光弾が、頃合いの空中で、炸裂したのだった。
ドーン。
やや間を置いて、大きい花火のような音響が、あたりに、響き亙った。
光弾は、須田町の、地下鉄ビルの横腹に、真黄色な光線を、べたべたになすりつけた。
弦三は、商店の軒下から飛び出して、万世橋ガードの下を目懸けて走っていった。
ガードの上と思われるあたりで、物凄い音響がした。
「ドッ、ドッ、ドッ、グワーン」それは紛れもなく、高射砲隊の撃ちだした音だった。悠々と天下りながら、帝都の屋根を照らしていた光弾が、一瞬間にして、粉砕されてしまった。
帝都の空は、又もや、元の暗黒に還った。
と、思ったのは、それも一瞬間のことだった。
サッと、紫電一閃! どこから出したのか、幅の広い照空灯が、ぶっちがいに、大空の真中で、交叉した。