Japanische Klassiker mit Furigana
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かぜのまたさぶろう
童話集 風の又三郎
Lesen Sie 童話集 風の又三郎 (かぜのまたさぶろう) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.657 Zeichen · 113 Bildschirme
その次の日の午後、病院の小使がはいって来て、
「ネリというご婦人のおかたがたずねておいでになりました。」と言いました。ブドリは夢ではないかと思いましたら、まもなく一人の日に焼けた百姓のおかみさんのような人が、おずおずとはいって来ました。それはまるで変わってはいましたが、あの森の中からだれかにつれて行かれたネリだったのです。二人はしばらく物も言えませんでしたが、やっとブドリが、その後のことをたずねますと、ネリもぼつぼつとイーハトーヴの百姓のことばで、今までのことを話しました。ネリを連れて行ったあの男は、三日ばかりの後、めんどうくさくなったのか、ある小さな牧場の近くへネリを残して、どこかへ行ってしまったのでした。
ネリがそこらを泣いて歩いていますと、その牧場の主人がかわいそうに思って家へ入れて、赤ん坊のお守をさせたりしていましたが、だんだんネリはなんでも働けるようになったので、とうとう三四年前にその小さな牧場のいちばん上の息子と結婚したというのでした。そしてことしは肥料も降ったので、いつもなら厩肥を遠くの畑まで運び出さなければならず、たいへん難儀したのを、近くのかぶら畑へみんな入れたし、遠くの玉蜀黍もよくできたので、家じゅうみんなよろこんでいるというようなことも言いました。