Japanische Klassiker mit Furigana
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かぜのまたさぶろう
童話集 風の又三郎
Lesen Sie 童話集 風の又三郎 (かぜのまたさぶろう) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.657 Zeichen · 113 Bildschirme
「ようし、見ていろよ。」と言いながら本気になって、ざぶんと水に飛び込んで、一生けん命、そっちのほうへ泳いで行きました。
三郎の髪の毛が赤くてばしゃばしゃしているのに、あんまり長く水につかってくちびるもすこし紫いろなので、子どもらはすっかりこわがってしまいました。
第一、その粘土のところはせまくて、みんながはいれなかったのに、それにたいへんつるつるすべる坂になっていましたから、下のほうの四五人などは上の人につかまるようにして、やっと川へすべり落ちるのをふせいでいたのでした。一郎だけが、いちばん上で落ちついて、さあみんな、とかなんとか相談らしいことをはじめました。みんなもそこで頭をあつめて聞いています。三郎はぼちゃぼちゃ、もう近くまで行きました。
みんなはひそひそはなしています。すると三郎は、いきなり両手でみんなへ水をかけ出しました。みんなが、ばたばた防いでいましたら、だんだん粘土がすべって来て、なんだかすこうし下へずれたようになりました。
三郎はよろこんで、いよいよ水をはねとばしました。
すると、みんなはぼちゃんぼちゃんと一度にすべって落ちました。