Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ちくせい
竹青
Lesen Sie 竹青 (ちくせい) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.978 Zeichen · 22 Bildschirme
半生の不幸をここで一ぺんに吹き飛ばしたような思いであった。
その日の午後、いまは全く呉王廟の神烏の一羽になりすまして、往来の舟の帆檣にたわむれ、折から兵士を満載した大舟が通り、仲間の烏どもは、あれは危いと逃げて、竹青もけたたましく鳴いて警告したのだけれども、魚容の神烏は何せ自由に飛翔できるのがうれしくてたまらず、得意げにその兵士の舟の上を旋回していたら、ひとりのいたずらっ児の兵士が、ひょうと矢を射てあやまたず魚容の胸をつらぬき、石のように落下する間一髪、竹青、稲妻の如く迅速に飛んで来て魚容の翼を咥え、颯と引上げて、呉王廟の廊下に、瀕死の魚容を寝かせ、涙を流しながら甲斐甲斐しく介抱した。けれども、かなりの重傷で、とても助からぬと見て竹青は、一声悲しく高く鳴いて数百羽の仲間の烏を集め、羽ばたきの音も物凄く一斉に飛び立ってかの舟を襲い、羽で湖面を煽って大浪を起し忽ち舟を顛覆させて見事に報讐し、大烏群は全湖面を震撼させるほどの騒然たる凱歌を挙げた。竹青はいそいで魚容の許に引返し、その嘴を魚容の頬にすり寄せて、
「聞えますか。あの、仲間の凱歌が聞えますか。」