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Japanische Klassiker mit Furigana

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わらわなかったしょうねん

笑わなかった少年

小川 未明

Lesen Sie 笑わなかった少年 (わらわなかったしょうねん) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.883 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

そのとき、ひとり隣に並んで腰をかけている北川だけは、笑いもしなければ、じっとしてまゆひとつ動かさず、まじめにきいていました。小田は、心の中で、彼の態度をありがたく思ったのです。

小田のお父さんは、もう死んでしまって、ありませんでした。ひとりお母さんが、手内職をして、母子は、その日、その日、貧しい生活をつづけていました。

彼は、学校から帰ると、今日のお話をお母さんにしたのでした。その日あったことは、なんでも帰ってからお母さんに話すのが常でありました。これをきくと、お母さんは、

「あんまり、おまえが家のことを正直にいったものだから、みんなに笑われたのですよ。」と、目に涙をためて、おっしゃいました。

「お母さんが、僕のために、自分の大事になさっているものもなくして、買ってくださるのを、僕がありがたく思っているといって、いけないのですか。」

「いえ、正直にいって、すこしも悪いことはないんですけど……。」

こういって、お母さんは、また目をおふきになりました。

「だが、お母さん、笑ったやつもあったけど、笑わないものだってありましたよ。笑ったやつは、こんどなぐってやるのだ。