Japanische Klassiker mit Furigana
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ふんにょうたん
糞尿譚
火野 葦平
Lesen Sie 糞尿譚 (ふんにょうたん) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.974 Zeichen · 99 Bildschirme
すると足もとからするすると旗が上り、妙に細長い白い旗が見あげる天空に翻えった。天野久太郎は顔をあげて、くるくると丸い眼を輝かせながら、今まで、お互が無駄な競争をして居ったのは大いに間違いであった。今後は大いに協力一致、手を取り合って進もう、我々の団結に依って、横柄な得意の人達にも思い知らせることの出来るのは愉快なことである、我々が競争し、得意を奪い合うために、段々と汲取賃が低下したことは何という馬鹿げたことであったか、かかる不潔なる仕事をしながら、安い汲取賃の支給を受け、しかも聞くに耐えぬ侮辱を受けなければならぬ道理はない、組合が出来た以上は、も早、市民は協定以外の料金を以て、如何なる者にも汲取りを依頼することが出来ない、割引しなければ別の者に頼むという言葉を以て我々を脅迫することは出来ない、考えれば汲取料金は月一円でも安い位である、我々が清掃に従事しなければ市民はいったいどうするつもりであるか、自分で棄てに行くか、さもなければ、排泄を停止するの外はないではないか、と、演説しはじめたのであったが、彦太郎はその通りであると思い、久太郎は吃音であった筈だがとひょっくり考えたり、滔々と淀みない雄弁をつづける久太郎の口元を不思議そうに見つめた。