Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふんにょうたん

糞尿譚

火野 葦平

Lesen Sie 糞尿譚 (ふんにょうたん) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.974 Zeichen · 99 Bildschirme

Aozora Bunko

と思って泥吐口を抜きよったところだと云った。食用蛙が居るのか、と彦太郎はびっくりした顔で訊き返した。どうも四五日前から妙な声で鳴く奴がある。確かに食用蛙に違いないと思って探し廻ったがさっぱりわからんのだ、池の底に隠れているに違いないと思って掻き廻してみても出て来ん、がまの穂を餌にして釣りかかってみたが食いつかん、夜中になると嫌な声を出して鳴きやがる、があおん、があおん、というような赤子のような声で、女房はあんな工合だし、癇にさわってさっぱり寝つかれん、仕方がないから、こんな小さな池だし、干してやれと思って、先刻泥吐口を抜こうと思って池の中に入ったんだが、口が赭土を咬えこんでいるのか、なかなか栓が動かんので骨折ったところだ、どうしても捕まえにゃ腹が癒えん、と話しながら、卯平はまた両手を赤く濁った水の中につっこみ、息を吸いこんで顔をしかめたと見る間に、水煙をあげて池の中に沈んでしまった。しばらくぶくぶく泡が立っているのを彦太郎はじっと見つめながら、卯平がなかなか上って来ないので少し不安になりはじめたが、すると、今まで騒いでいた水面が、波紋をおさめじっと動かなくなった。