Japanische Klassiker mit Furigana
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ふんにょうたん
糞尿譚
火野 葦平
Lesen Sie 糞尿譚 (ふんにょうたん) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.974 Zeichen · 99 Bildschirme
彼は印をつく阿部の頑丈な手元を無限の感謝と信頼とをこめて眺めた。印をつき終ると、サックに入れて、無造作のごとく書類を彦太郎の方に押しやった。後で面倒になってもいかんから、一ぺん見といてくれたまえ、と阿部が云うので、手に取ってめくって見たが、赤瀬氏や阿部の名と並んで自分の名のあるのが判るだけで、難しい法律的な文章はなんのことやら判らなかった。機嫌を伺うように、判りませんから、と返すと、阿部は、ゆっくりと落ちついた口調で、それでは僕が簡単に内容を話しておこう、この公正証書はつまり、買収された場合の我々の権利の分割に対する決定であって、それは、先刻も話した通り、諸種の事情を考慮研究して、赤瀬春吉五割、阿部丑之助二割五分、小森彦太郎二割五分、ということになっているのだ、つまり、と云いかけるのに、一寸待って下さい、今いわれた何割何分というのはなんのことですか、と彦太郎は、慌てて聞いた。権利の分配率さ、つまりこれがいくらで買収になるか、それは今後の決定に俟たなければ仕方がないが、その定まった金額の何割ということになるのだ、即ち、赤瀬春吉五割、阿部丑之助二割五分、小森彦太郎二割五分、と云いかけるのを、彦太郎は次第にその意味を理解し始め、つまり、十の権利とすれば赤瀬の大将が五つで、あなたが二つ半で、私が二つ半、というの