Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 150.580 Zeichen · 287 Bildschirme
カタリナの子供と云うのは、写真で見ると今年四五歳ぐらいになる女の子だけれども、父親の方へ取られてしまって、今は英国に帰っているのであると云うこと。カタリナが日本風俗の人形を製作したいと云うのは、単なる趣味なのか、それとも他日その技を以て生活の一助にでもする腹なのか、よく分らないが、外人にしては手先が器用だし、頭も働いて、日本着物の柄や色合のことなどについても理解が早いこと。彼女が上海で育ったと云うのは、革命の時に一家が散り散りになり、彼女は祖母に連れられて上海に逃げたからなのであるが、兄は母に連れられて日本に来、日本の中学校にも在学したことがあるとかで、漢字の知識も多少は持っていること。そんな訳で、娘は英吉利カブレしているが、兄と母とは非常なる日本崇拝で、家へ行って見ると、階下の一室に両陛下の御真影を掲げまつり、他の一室にニコライ二世と皇后の額を掲げていること。兄のキリレンコが日本語が巧いのは当然として、カタリナも日本へ来てから短時日のわりには相当にこなすが、一番分りにくくて滑稽なのは老母の日本語で、これには妙子も少からず悩まされること。―――
「そのお婆ちゃんの日本語云うたらなあ、この間もうちに『あなたキノドクでごぜえます』