Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 150.580 Zeichen · 287 Bildschirme
妙子はスケートは経験がなかったが、私達が教えて上げます、直きに覚えられますと云うし、そう云う運動競技には自信があるので、兎も角も一緒に行ってみた。と、一時間ばかり稽古するうちに、大体コツを呑み込むことが出来、「あなた大変上手ごぜえます、わたし、あなた始めて信じませんごぜえます」と、ひどく褒めて貰ったが、それより妙子がびっくりしたのは、何とその「お婆ちゃん」がスケート場に立つや否や、颯爽として壮者を凌ぐ勢で滑り始めた。さすがに昔取った杵柄で、腰がしゃんと極まって、少しの危なげもないばかりでなく、時々、あっと思うような離れ技を演ずる。これには場内の日本人たちが皆呆気に取られた。と云うのであった。
その後妙子は又或る時、
「今日カタリナのとこで晩の御飯よばれて来てんわ」
と云って夜おそく帰って来た。そして、露西亜人と云うものはとても健啖なのに驚いた、最初に前菜が出て、それから温かい料理が幾皿か出たが、肉でも野菜でも分量がえらく沢山で、ふんだんに盛ってある、パンでもいろいろな形をしたパンが幾種類も出るので、妙子は前菜を食べただけで好い加減お腹が一杯になったが、もう結構です、もう食べられませんと云っても、あなたなぜ食べません、これ如何です、これ如何ですと云っていくらでも勧めながら、キリレンコ達は盛に食う。