Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 150.580 Zeichen · 287 Bildschirme

Aozora Bunko

本来ならば、この間から鶴子がひとりで引越しの準備に忙殺されていることは分っていたのだから、雪子と妙子とは云われないでも上本町へ戻って、姉の手伝いをすべきであったのに、二人ともなるべく本家へ行くことを避けていたのは、―――それでも雪子は呼び付けられて一週間ばかり泊って来たけれども、妙子の如きは急に製作が忙しくなったと云い出して、仕事部屋に立て籠ったきり、蘆屋にさえ、先日姉が来ていた間にちょっと一晩戻っただけで殆ど寄り着かず、大阪の方へは全然帰らずじまいであったのは、―――何よりもその問題に先手を打って、自分達は関西に居残りたいのだと云う意志表示をしている積りなのであった。が、叔母はなお言葉をついで、これは此処だけの話だが、どうして雪子ちゃんやこいさんは本家へ帰るのを厭がるのであろうか、辰雄さんとの折合がよくないのだとも聞いているけれども、辰雄さんは決して雪子ちゃん達の考えるような人ではないし、二人に対して何の悪感情も持ってはいない、ただ、名古屋の旧家に生れた人で、考え方が非常に律義なので、今度のような場合に、二人が本家へ附いて来ないで大阪に居残ると云うのは、世間体が悪く、むずかしく云えば兄としての体面に関すると思っているらしいので、もし云うことを聴いてくれないと、鶴子ちゃんが板挟みになって苦しまなければなら