Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 150.580 Zeichen · 287 Bildschirme
いた、と云うのであった。
それから二三日後、幸子は漸く出歩けるようになったので、或る日昼飯を済ましてから身支度をして、
「そしたら、陣場さんとこへ断り云いに行って来るわな」
と、雪子に云った。
「ふん」
「あの話、この間こいさんに聞いてんわ」
「ふん」
幸子はかねて考えていた通り、本家が不賛成だからと云うようなことで、婉曲に断りの意味を通じて帰って来たが、雪子には、円満に話をして来たと云っただけで委しいことは云わず、雪子も別に聞こうともしなかった。陣場からはその後の節季にこの間の北京楼の勘定書を封入して来て、勝手ながらこの半額を受け持って戴きたいと云って来たので、折り返して為替を送ってやり、それでこの縁談は打切りになった。
それらの報告を書いてやったのに対しても、本家からは何とも云って来ないのであったが、幸子は、雪子ちゃんももう一と月になることだし、余り長く留めて置いて後が利かなくなっても困るから、又来るにしても一遍帰ったら、と、ぽつぽつすすめていた。で、四月三日のお節句の日には、悦子が学校の友達を招いてお茶の会を催すのが毎年の例になっており、その時はいつも、雪子が手ずからパイやサンドイッチを作る習わしになっていたので、そのお節句を済ましたら帰る、と、当人も云っていたのであるが、さてお節句が済んでしまうと、もう三四日で