Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 150.580 Zeichen · 287 Bildschirme

Aozora Bunko

を引き始めていた。

「おい、雨やで」

と、貞之助は母屋へ駈け込んで、階段の途中から怒鳴りながら化粧部屋へ這入った。

「ほんに、降って来たわ。―――」

と、幸子も窓の外を覗きながら、

「時雨やよってに、直き止むわ、きっと。―――青いとこが見えてまっしゃないか」

が、そう云ううちに見る見る窓の外の瓦屋根が一面に濡れて、ざあッと云う本降りらしい音に変って来た。

「自動車云うてないのんなら、今直ぐ云うとかないかんで。五時十五分頃に間違いなく云うて。―――僕、雨やったら洋服にするわ。紺背広でええやろな」

いつも俄雨があると、蘆屋じゅうの自動車が引っ張り凧になるので、貞之助の注意で直ぐに電話をして置いたのであるが、三人の身支度が出来上って、五時十五分が二十分になっても、車は来てくれないし、雨はいよいよ激しくなる。あるだけのガレージを呼び出して見るけれども、今日は日が吉いので結婚が何十組もあるのと、生憎雨が降り出したのとで、皆出払っておりますから帰りましたらお廻し致しますと云う挨拶である。今日は神戸まで車で直行するとして、五時三十分に出さえすればきっちり六時には間に合うのであるが、その三十分も過ぎてしまったので、貞之助は気が気でなく、井谷に催促されないうちに何とか断って置かなければと、オリエンタルへ電話をかけると、もう此方は皆さんお揃いで