Japanische Klassiker mit Furigana
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きぬとかみのはなしとしていのあいだがらのはなし
絹と紙の話と師弟の間柄の話
上村 松園
Lesen Sie 絹と紙の話と師弟の間柄の話 (きぬとかみのはなしとしていのあいだがらのはなし) von 上村 松園 (うえむらしょうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.245 Zeichen · 7 Bildschirme
古いのになりますと二、三年ぐらいほってあるものもあります。そうしますと、枠張りが何処となく落着いて、叩いてもボンボンと太鼓でも叩くような張り切った感じがぬけて、何処となく柔かくむっくりして参ります。どうさにしても引き立てですと、いやにギラギラと光ってけばけばしい感じのするものですが、それも涸れて生々しい硬さが抜けて来ます。総じて真新しいものに較べて柔かみのある落着いた感じのするものとなります。
どうさを引き立ての新しい絹に描いてる感じは、何となく絹の上っ面を辷って、兎もすると撥ね返りでもする程の上っすべりのする感じですが、それが絹なりどうさなりの涸れたのですと一本の線にしましても引いてる片ッ端から、じっくりと絹の内らに浸み込みでもするような何とも言えない親しみのある感じになります。その気持が私には何とも言えずうれしいのです。
どうさの代りに湯引きしますのもそうした気持からで、生絹やどうさ引やと湯引とでは丁度新しい絹と涸らしたのとの違い程の感じがあるように思われます。絹と紙とでは又そうした感じの違いがあります。紙ですと大抵どんな紙でも絹よりは墨や絵具を吸い取る力は強いものですが、それだけに味わいはあるように思います。