Japanische Klassiker mit Furigana
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ままこ
継子
夢野 久作
Lesen Sie 継子 (ままこ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.364 Zeichen · 25 Bildschirme
俺は十五年前に別れたお前の夫、沼霧匡作だ』……ホホ……何だか時代めいたお芝居みたいねえ。この弓子って誰なの……え……玲子さん……。お前さん、知っている人なの?……」
「……………」
「どうやらお前さんの知っている人らしいわねえ。こんな手紙を持っているところを見ると……ええ……と……『俺はお前のために俺の旧悪を密告されて、網走の監獄に十五年の刑期を喰込んだ。おまけに財産の全部をお前に持逃げされてしまった』……まあ恐ろしい女ですわねえ弓子っていうのは……ねえ玲子さん……」
「……………」
「ええと……『それでも俺はお前を怨まなかった。こうして苦心惨憺して三年前に脱獄してからというもの、それこそ生命を削る思いをして、お前を探しまわったことを考えても、お前なしに俺が生きてゆけない人間になりきっていることが、いくらかわかるだろう』……ホホホ。いよいよ安芝居のセリフじみて来たわねえ……『それにしてもお前はこの十五年の間に立派な悪党になったなあ。たった三人ではあったが東京の岡田子爵、越後の甘粕少将、京都の林男爵と、世間知らずの金持華族や、軍人上りの富豪なぞと次から次に結婚して、みんなお前のお得意のコカインの中毒患者にして次から次に自殺みたいな死に方をさせてしまった。