Japanische Klassiker mit Furigana
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るこうしんそう
縷紅新草
泉 鏡花
Lesen Sie 縷紅新草 (るこうしんそう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.566 Zeichen · 48 Bildschirme
第一そのために来たんじゃないか。」
「……それはご遠慮は申しませんの。母の許へお参りをして下さいますのは分っていますけれどもね、そのさきに――誰かさん――」
「誰かさん、誰かさん……分らない。米ちゃん、一体その誰かさんは?」
「母が、いつもそういっていましたわ。おじさんは、(極りわるがり屋)という(長い屋)さんだから。」
「どうせ、長屋住居だよ。」
「ごめんなさい、そんなんじゃありません。だからっても、何も私に――それとも、思い出さない、忘れたのなら、それはひどいわ、あんまりだわ。誰かさんに、悪いわ、済まないわ、薄情よ。」
「しばらく、しばらく、まあ、待っておくれ。これは思いも寄らない。唐突の儀を承る。弱ったな、何だろう、といっちゃなお悪いかな、誰だろう。」
「ほんとに忘れたんですか。それで可いんですか。嘘でしょう。それだとあんまりじゃありませんか。いっそちゃんと言いますよ、私から。――そういっても釣出しにかかって私の方が極りが悪いかも知れませんけれども。……おじさん、おじさんが、むかし心中をしようとした、婦人のかた。」
「…………」
藪から棒をくらって膨らんだ外套の、黒い胸を、辻町は手で圧える真似して、目をると、