Japanische Klassiker mit Furigana
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びみほうだん
美味放談
北大路 魯山人
Lesen Sie 美味放談 (びみほうだん) von 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.841 Zeichen · 16 Bildschirme
だから大物になれる。けちな欲気なんか少しも持っていないのが太閤だ。
鰻の下拵え
すずきのごとき魚も洗いにしてうまいものだが、東京の職人のこの作り方をよく心得ているものが少ない。また、うなぎのごときも東京には本物のうなぎが少なく、ほとんど養殖ものばかりといっていい状態だが、このうなぎの扱い方などをみているとなかなかおもしろい。
これは東京の職人がだんぜんうまいね。うなぎというものは、素人にはちょっといじれない。ところが法を心得ているものには実に簡単だ。その第一のコツは、自分の手を水温くらいに冷たくしておくことだ。そしてこの冷たい手でうなぎの尻の部分を軽く握るんだね。すると、うなぎは前へ逃げるかと思うと、反対に手の方へ入って来る。そこがうなぎの習性で、うなぎは岩かなにかに触れたとでも思うのだろう。そして穴の中へもぐり込むような気で手の中へぐうっと入ろうとする。こうしてうなぎの体に力の入った瞬間に、職人はすっとそれを前へ押し出すようにして俎上に載せてしまう。だから見ていると実に不思議なほど簡単だ。それを知らないでだね、あったかい手をして首玉のあたりを握ったりなんかするから、うなぎはくねくねして扱いにくい。