Japanische Klassiker mit Furigana
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アルトハイデルベルヒ
老ハイデルベルヒ
Lesen Sie 老ハイデルベルヒ (アルトハイデルベルヒ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.879 Zeichen · 18 Bildschirme
風邪を引くぜ。ああ、帰りしなに電話をかけてビイルとそれから何か料理を此所へすぐに届けさせてくれよ。お祭が面白くないから、此所で死ぬほど飲むんだ。」
「へえ。」と剽軽に返事して、老人はそそくさ着物を着込んで、消えるように居なくなってしまいました。佐吉さんは急に大声出して笑い、
「江島のお父さんですよ。江島を可愛くって仕様が無いんですよ。へえ、と言いましたね。」
やがてビイルが届き、様々の料理も来て、私達は何だか意味のわからない歌を合唱したように覚えて居ます。夕靄につつまれた、眼前の狩野川は満々と水を湛え、岸の青葉を嘗めてゆるゆると流れて居ました。おそろしい程深い蒼い川で、ライン川とはこんなのではないかしら、と私は頗る唐突ながら、そう思いました。ビイルが無くなってしまったので、私達は又、三島の町へ引返して来ました。随分遠い道のりだったので、私は歩きながら、何度も何度も、こくりと居眠りしました。あわててしぶい眼を開くと蛍がすいと額を横ぎります。佐吉さんの家へ辿り着いたら、佐吉さんの家には沼津の実家のお母さんがやって来て居ました。私は御免蒙って二階へ上り、蚊帳を三角に釣って寝てしまいました。