Japanische Klassiker mit Furigana
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せいアレキセイじいんのさんげき
聖アレキセイ寺院の惨劇
小栗 虫太郎
Lesen Sie 聖アレキセイ寺院の惨劇 (せいアレキセイじいんのさんげき) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.638 Zeichen · 65 Bildschirme
しかし、室内は整然としていて、結局法水は何物にも触れることが出来なかった。
それから、向う側にある娘達の室へ行くまでに、一つの発見があった。と云うのは、礼拝堂の円天井に当る部分の中央の床に、二個所彩色硝子の採光窓があいていて、そこから振綱の下にかけて、わずかではあるが、剥がれ落ちたらしい凝血の小片が散在していることであった。しかし、法水はそれには一瞥をくれただけで、振綱の下から三尺程の所を不審げに眺めていた。そこには、短い瓦斯管が挾んであるのだが、やがて彼は、その下から何物かを抜き取ると、それを手早くポケットに収め、そのままスタスタ歩き出した。姉妹の室の扉には掛金が下りていて、しかも鍵は、鍵穴の中に突っ込まれたままになっている。
「鍵にはないけども、」そう云って、検事は扉の前方の床に、わずか飛散している血粉を指摘した。「して見ると、始末の不完全な手で、犯人はよほど複雑な動作をしたと見えるね。」
そこへドヤドヤ靴音がして、外事課員まで網羅した全機能を率いて、捜査局長熊城卓吉が肥躯を現わした。法水は頓狂な声をあげて、
「いよう、コーション僧正!」
しかし、熊城の苦笑は半ば消えてしまい、側のルキーンを魂消たように瞶めていたが、やがて法水の説明を聴き終ると容を作って、