Japanische Klassiker mit Furigana
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せいアレキセイじいんのさんげき
聖アレキセイ寺院の惨劇
小栗 虫太郎
Lesen Sie 聖アレキセイ寺院の惨劇 (せいアレキセイじいんのさんげき) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.638 Zeichen · 65 Bildschirme
そうすると、始めと終りの二度だけ、ガチャリとかすかに打衝る音しか立たんわけだよ。」
「すると、君の云う二度目の鐘は。」
「フフフ、あれは潤色的な出来事さ。」熊城は洒々として鐘声排除説を主張した。「なるほど、鐘に直接触れた形跡はないのだ! あったにしても、手で押したくらいや振錘を叩きつけたぐらいでは、大鐘は微動もせんと云うのだから、どうして大鐘が動いて逆に振動が小鐘に伝わり、鐘全体がああ云う首尾顛倒した鳴り方をしたのか判らない。もちろん不思議と云えば、これ以上の不思議はないのだが、しかしこの事件ではそれがホンのつまらない端役に過ぎないのだ。では、なぜかと云うと、鐘と死体を繞って推定されるものが、ことごとく一寸法師ルキーンの驚異的な特徴に一致している。また、そればかりでなく鐘の現象が犯人脱出後に起っているのだからね。だから、事件の複雑さを増す戯曲的な色彩にはなっても、とうてい本質を左右するものじゃない。ねえ法水君、捜査官が猟奇的な興味を起したばかりに、せっかく事件の解決を失った例が決して少なくはないのだぜ。いや、僕も危うくその轍を踏むところだったよ。」
「なるほど、君近来の傑作だけど、」