Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しょくぎょうふじんかたぎ

職業婦人気質

吉行 エイスケ

Lesen Sie 職業婦人気質 (しょくぎょうふじんかたぎ) von 吉行 エイスケ (よしゆきえいすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.355 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

「うん――。」「なにをしてるの?」「近代生活を読んでいる。」「妾、銀座へ夕餐をとりに行くのよ。」「どうぞ…………」「君つきあってくれない。」「O・K」「そんならタクシーで誘いますよ。」

タクシーが日比谷かいわいまでやってくるとスマ子女史はハンド・バッグから口紅をとりだしてお化粧をはじめた。

――おしゃれかい。

――そうよ、口紅ぐらいつけなくちゃネオン・サインにたいしてすまないわ。

すでに、くるまが尾張町の交換地帯で停止していた。

――タイガーで支那料理はどう?

――そういえばタイガーの入口の電飾はにんしんした支那女の入墨のあるお腹みたいだぜ。

ハイ・ヒルの靴を支那女の腹部に背をみせると、機械色のスカートのなかで小きざみに足並をそろえて彼女があるきだした。

――フジ・グリルのビフテキは?

――いいわ。

街のコーナーから灰色の影を消して彼氏と彼女はフジの二階にさっさと登って行った。そこの卓子の一隅にはパラマント・オン・パレードで男前を見せたかのマツイ翠声がお可笑な顔をしてスープをすすっていた。そう云えばさっきフジに面した舗道に汚い小型自動車が棄ててあった。マツイがこの小型フォードを操縦する手並を想像してスマ子女史は愉快になっていた。