Japanische Klassiker mit Furigana
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はだいろのつき
肌色の月
久生 十蘭
Lesen Sie 肌色の月 (はだいろのつき) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 50.706 Zeichen · 101 Bildschirme
あんなことをしておくと、なにかはじまりそうな気がするんですが」
「どういう名目でひっぱるんだ? ひっぱったって留めておくことはできないぜ……兄が自殺するというので、おどろいて飛んできた、なんていうだろうし……弟のほうには、いまのところ、共犯だという事実はなにもあがっていない」
「じゃ、女のほうだけでも」
「だめだろうね……相当、こっぴどくやったつもりだが、洒々としていた……それゃ、そうだろう。大池の弟とツルンでロッジに泊りこんだって、とがめられることはないはずだから」
そういうと、クルリと丸山捜査課長のほうへ向きかえた。
「丸山さん、これゃ捜査の対象にならないね。二課はどうするか知らないが、われわれは、明日、引揚げます。書置一本に釣られて、こんな騒ぎをしたと思うと、おさまりかねるんだが、どうしようもないよ」
そこへ本庁の木村刑事が、婦人用のスーツ・ケースをさげてブラリと入ってきた。
「部屋長さん、遅くなりました。ちょっと聞込みをしていたもんだから」
「なんだい、そのスーツ・ケースは」
「これですか。これは宇野久美子の遺留品です」
「そんなもの、どこにあったんだ?」