Japanische Klassiker mit Furigana
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はいたい
胚胎
宮本 百合子
Lesen Sie 胚胎 (はいたい) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.077 Zeichen · 55 Bildschirme
第一の女(極く低く細い声で恐る恐る云う)法王様でございますわ――
二人の女はだまって顔を見合わせる。暫時沈黙。
うめく様に非番の老近侍に云う。
第二の女 貴方……殿方でいらっしゃいますわ。
恐ろしい事にも度々お出会になった御方でございますわ。
私達の驚かない様にしずかにわけをお話しなさって下さいませな。
これだけの事を知って故を知らないのは尚恐ろしい気持がいたしますもの。
老近侍 荷の勝ちすぎるお望みじゃ……。が、ま、かいつまんで申せば法王様はあんまりお調子に御のりなされたと云うものでの。
お徳をあがめるものは日増にふえて御領地は日ましにひろがる法王様の御声がかりなら死ぬるのは欠伸するより御安い御用と思うものが沢山になると陛下が、
お前を法王に任ずる
と仰せらるるのがお気に入らんでの。
第一の女 お気に入らないからと云って。
第二の女 お徳の高いお方だと伺って居りますもの。
まさか御叛逆ではねえ。
老近侍 もう、ずんと前からの事じゃと申す話でござるわ、陛下にお書面でお坊様のお役をきめる事はわしにさせて下されと申し越されてお出でなされたのはの。二三度までのお願にはお偉いお方じゃ程に陛下もおだやかに「ならぬ」