Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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りんじゅうまで

臨終まで

梶井 久

Lesen Sie 臨終まで (りんじゅうまで) von 梶井 久 (かじいひさ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.912 Zeichen · 10 Bildschirme

Aozora Bunko

私が暫く待てと言っても彼はきき入れようとはしません「イヤ、帰して下さい。病人の扱い方を知らぬのだもの、荒々しい人だ」斯んな事を言う内にも段々と息苦しく成るばかりです。

二十二日は未明より医師が来て注射。午後また注射。終日酸素吸入の連続。如何にしても眠れない。

二十三日、今日も朝から息苦しい。然し、顔や手の浮腫は漸々減退して、殆んど平生に復しました。これと同時に、脚や足の甲がむくむくと浮腫みを増して来ました。そして、病人は肝臓がはれ出して痛むと言います。これは医師が早くから気にしていたことで、その肝臓が痛み出しては、いよいよこれでお仕舞だと思いましたが、注射をしてからは少し痛みが楽に成りました。私は一度充分に眠るともっと楽になるだろうと思って、医師に相談してルミナールを二錠呑ませました。病人は暫くうつうつとしていましたが、其処へ弟がやって来ますと、早速その声をききつけて、直ぐ医者へ行って頓服をもらって来てくれと言います。弟が、今頃行っても医者は往診で不在だから駄目だと言っても「さがして呉れ――自転車で――処方箋を貰って来て呉れ――」と、止切れ止切れにせがみました。