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Japanische Klassiker mit Furigana

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じじょでん

自叙伝

大杉 栄

Lesen Sie 自叙伝 (じじょでん) von 大杉 栄 (おおすぎさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.021 Zeichen · 230 Bildschirme

Aozora Bunko

神近からは何でも二十円ばかり送って来た。そして僕は、宿屋の方の多少の払いをして、僕一人急いで東京に帰った。神近から少しでもまとまった金をかりたのはこれが初めてなのだ。

伊藤はとうとう困りぬいて、子供を近村のものに預けて、僕の下宿にころがりこんで来た。そして二人は、もう四、五カ月の間、ますます困窮しつつ、一緒に愚図愚図していた。が、いよいよこんどの僕の葉山行きを期として、二人の別居を実行することにきめたのだった。

神近は僕等のこの別居の計画を非常に喜んだ。しかし彼女にはまだ、その葉山では、僕と伊藤とが一緒にいるのではあるまいかと疑われたのだ。

「いつ立つ? 二、三日中! それじゃ、たった一つ、こういうことを約束してくれない? あなたが出かける時、私を誘うこと。そして一日、葉山で遊ぶこと。」

ようやく疑いの晴れた彼女の願いは何でもないことだった。が、その頃の僕の気持では、彼女が事ごとにひつこく追求したり要求したりすることが、大ぶうるさくなっていた。そして、こんな何でもない願いでも、そのあとに、「ね、あなた、いいでしょう、いいでしょう」という、その「いいでしょう、いいでしょう」