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Japanische Klassiker mit Furigana

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じじょでん

自叙伝

大杉 栄

Lesen Sie 自叙伝 (じじょでん) von 大杉 栄 (おおすぎさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.021 Zeichen · 230 Bildschirme

Aozora Bunko

僕は大将になり損ねたが、虎公ははたしてどうしているか。彼の本名は西村虎次郎と言った。

虎公が行ってしまってからすぐ僕は幼年学校の入学試験を受けた。そして虎公にも誓ったように、自分の写真の裏には未来の陸軍元帥なぞと書いていたが、試験のための勉強はちっともしなかった。そして見事に落第した。

五

その夏初めて一人で旅行に出た。

最初は東京までのつもりで、十円もらって出かけたのだったが、それが名古屋までとなり、大阪までとなって、大旅行になってしまった。

越後はまだ直江津までしか鉄道がなかったので、新潟から船でそこまで行った。汽船や汽車に乗ったのは勿論、そんなものを見たのも、それが覚えてから初めてのことだった。

山田の伯父が四谷にいた。威海衛で戦死した大寺少将の邸を買って、そのあとを普請したばかりのところだった。伯父は大佐で近衛の何連隊かの連隊長をしていた。

「よく一人で来た。」

伯父は僕の頭を撫でて、父でもめったにしてくれないほどの可愛がりかたをしてくれた。伯母も「栄、栄」と言って自分のそばを離さなかった。

従兄が二人いた。弟の哲つぁんは病気で学習院の高等科を中途でよして、信州の方へ養蚕の実習に行っていた。