Japanische Klassiker mit Furigana
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まいひめ
舞姫
Lesen Sie 舞姫 (まいひめ) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.190 Zeichen · 33 Bildschirme
「政治社会などに出でんの望みは絶ちしより幾年をか経ぬるを。大臣は見たくもなし。ただ年久しく別れたりし友にこそ逢いには行け」エリスが母の呼びし一等「ドロシュケ」は、輪下にきしる雪道を窓の下まで来ぬ。余は手袋をはめ、少しよごれたる外套を背に被いて手をば通さず帽を取りてエリスに接吻して楼をくだりつ。彼は凍れる窓をあけ、乱れし髪を朔風に吹かせて余が乗りし車を見送りぬ。
余が車を下りしは「カイゼルホオフ」の入口なり。門者に秘書官相沢が室の番号を問いて、久しく踏み慣れぬ大理石の階を登り、中央の柱に「プリュッシュ」を被える「ゾファ」を据えつけ、正面には鏡を立てたる前房に入りぬ。外套をばここにて脱ぎ、廊をつたいて室の前まで往きしが、余は少し踟したり。同じく大学に在りし日に、余が品行の方正なるを激賞したる相沢が、きょうはいかなる面もちして出迎うらん。室に入りて相対して見れば、形こそ旧に比ぶれば肥えて逞しくなりたれ、依然たる快活の気象、わが失行をもさまで意に介せざりきと見ゆ。別後の情を細叙するにもいとまあらず、引かれて大臣に謁し、委托せられしは独逸語にて記せる文書の急を要するを翻訳せよとの事なり。