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Japanische Klassiker mit Furigana

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しきさいえいがのおもいで

色彩映画の思い出

中井 正一

Lesen Sie 色彩映画の思い出 (しきさいえいがのおもいで) von 中井 正一 (なかいまさかず) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.123 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

色彩音楽 内藤耕次郎

音楽   貴志康一

以上のような計画で、昭和六年の暮ごろから、すべての実験を試みたのであった。

魚眼レンズとその映像をダブるべく、シャボン玉の色彩像を撮ろうとして、幾晩か徹夜したが、その結果がついに失敗に帰した時なぞ、みなのショゲかたは可愛想なほどであった。しかし魚眼レンズをラグビーのスクラムの中につっこんで撮ったりして、初めて動く魚眼の映画像を見た時は、これまでの苦労も消しとぶほどの興奮をみなに与えたのであった。

色彩フィルムの現像が簡単な枠の手廻しであるために、最後まで微かに色が呼吸をするのを、どうしてもとり去ることができなかったのも、私たちだけにわかる苦しみであった。ちょうどそのころ、アメリカの色彩映画『丘の一本松』が輸入された、大体、あの映画の水準に私たちのオルソ式色彩映画も蹤いていったのであった。ところがあの映画で、麦の黄色の場面の中で、台所のかまどの蓋をあけると辺りが一瞬ボーッと赤くなるシーンがあった。この赤と黄の共在こそが、私たちの最も苦手であった。この場面を一緒に見ていた安藤、辻部、私の三人は、映画館をでてもしばらく黙って歩いていた。