Japanische Klassiker mit Furigana
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はな
花
窪田 空穂
Lesen Sie 花 (はな) von 窪田 空穂 (くぼたうつぼ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.219 Zeichen · 3 Bildschirme
あの形が整って来てうす青い真っ直なしっかりした茎と、やや粗野ではあるが、うるさくはならない葉が、全体としての調和を持ち出す時には、この草には怪しくも陰影が添って来る。その形と陰影とが鳳仙花の生命だ。花は、それが真紅でも白でも、もも色でも、単に陰影の一部となって融け込んでしまう。
紅蜀葵は、日かげへ移した為か虫が付いて、花は一つ二つしか咲かなかった。しかし蜀葵は花を見なくもいい、その茎と葉の持つ気品は、それを見ただけでも十分だと思わせる。朝咲いて夕べにはしぼみさるあの花、朝顔の花の美しさを解さない花は、蜀葵の花のそばへ立って、しみじみとその花に見入らずにはいられない。
蜀葵はそうでもないが、秋海棠や鳳仙花は、何でも入れている苗売の荷の中にもない。それほどまでにありふれているのである。このありふれているのは、ながく愛された結果であろうが、それが今はそれほどには重んじられていないのを思うと、いたましい気がする。変化を欲する本能が古いものを忘れさせるのである。一たびは忘れられても、本来のかがやきはいつの時にかまた人の眼を捉えよう。その時を待つべきである。