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Japanische Klassiker mit Furigana

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はなのきむらとぬすびとたち

花のき村と盗人たち

新美 南吉

Lesen Sie 花のき村と盗人たち (はなのきむらとぬすびとたち) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.710 Zeichen · 20 Bildschirme

Aozora Bunko

「どうして。」

「どの倉にも、錠らしい錠は、ついておりません。子供でもねじきれそうな錠が、ついておるだけです。あれじゃ、こっちのしょうばいにゃなりません。」

「こっちのしょうばいというのは何だ。」

「へえ、……錠前……屋。」

「きさまもまだ根性がかわっておらんッ。」

とかしらはどなりつけました。

「へえ、相すみません。」

「そういう村こそ、こっちのしょうばいになるじゃないかッ。倉があって、子供でもねじきれそうな錠しかついておらんというほど、こっちのしょうばいに都合のよいことがあるか。まぬけめが。もういっぺん、見なおして来い。」

「なるほどね。こういう村こそしょうばいになるのですね。」

と海老之丞は、感心しながら、また村にはいっていきました。

次にかえって来たのは、少年の角兵ヱでありました。角兵ヱは、笛を吹きながら来たので、まだ藪の向こうで姿の見えないうちから、わかりました。

「いつまで、ヒャラヒャラと鳴らしておるのか。盗人はなるべく音をたてぬようにしておるものだ。」

とかしらは叱りました。角兵ヱは吹くのをやめました。

「それで、きさまは何を見て来たのか。」

「川についてどんどん行きましたら、花菖蒲を庭いちめんに咲かせた小さい家がありました。