Japanische Klassiker mit Furigana
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はなのきむらとぬすびとたち
花のき村と盗人たち
Lesen Sie 花のき村と盗人たち (はなのきむらとぬすびとたち) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.710 Zeichen · 20 Bildschirme
あれじゃ、さきが思いやられる。」
じぶんが盗人のくせに、かしらはそんなひとりごとをいいながら、また草の中にねころがろうとしたのでありました。そのときうしろから、
「おじさん。」
と声をかけられました。ふりかえって見ると、七歳くらいの、かわいらしい男の子が牛の仔をつれて立っていました。顔だちの品のいいところや、手足の白いところを見ると、百姓の子供とは思われません。旦那衆の坊っちゃんが、下男について野あそびに来て、下男にせがんで仔牛を持たせてもらったのかも知れません。だがおかしいのは、遠くへでもいく人のように、白い小さい足に、小さい草鞋をはいていることでした。
「この牛、持っていてね。」
かしらが何もいわないさきに、子供はそういって、ついとそばに来て、赤い手綱をかしらの手にあずけました。
かしらはそこで、何かいおうとして口をもぐもぐやりましたが、まだいい出さないうちに子供は、あちらの子供たちのあとを追って走っていってしまいました。あの子供たちの仲間になるために、この草鞋をはいた子供はあとをも見ずにいってしまいました。
ぼけんとしているあいだに牛の仔を持たされてしまったかしらは、くッくッと笑いながら牛の仔を見ました。