Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はなふぶき
花ふぶき
豊島 与志雄
Lesen Sie 花ふぶき (はなふぶき) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.409 Zeichen · 20 Bildschirme
どうやら食用になる野草の球根や蔓茎を植えるのに、足だけで体を支えることができず、四つん這いにならねばならなかった。――その真似をして、おれは少し酒もまわっていたので、畳の上を這ってみせた。
そばで見ていた千代が、声を立ててげらげら笑った。おれは睥みつけてやった。
「笑いごとじゃないよ。」
千代はなかなか笑いやまなかった。
おれにとっての深刻な経験も、まるで茶番になってしまった。おれは話をやめて、やけ酒を飲んでやった。
それだけなら、まだよかったが……。翌日、千代は裏の畑の草取りをした。季節向きのいろんな野菜が作ってあり、店の料理の材料ともなるのである。耕作は赤木が受け持ち、草取りはおもに千代がさせられる。ところがその日、千代は畑の畦の間に、膝頭と肱とで四つん這いになって、着物を泥だらけにしている。前の晩におれが話した通りの姿勢だ。それを見つけて、おれは進んで行った。拳をにぎりしめ、だまって見つめた。千代はちょっと振向いて、にやりと笑った。その臀を、おれは思いきり引っ叩いてやった。
千代はころりと横に倒れた。おれはただ見ていた。やがて彼女は起き上り、跣のまま、家の方へ戻っていき、急にしくしく泣き出して、裏口へはいって行った。