Japanische Klassiker mit Furigana
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めばえ
芽生
宮本 百合子
Lesen Sie 芽生 (めばえ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 40.924 Zeichen · 81 Bildschirme
独りぼっちにされたって、やっぱり何ともない様なかえって愉快そうな笑いがおをして暮す人間なんだから、私は友達なんかなくったっていいんだ、本さえあれば。友達に、しかも並々のより一寸仲よくした位の友達にそむかれたって、泣きっつらをするほどのいくじなしじゃあない。
私はまけ惜しみづよい自分を不思議に思いながら、やっぱりまけおしみづよくこんな事を考えた。
「どうせ――どうせ」
斯う思って居るうちにちゃっこい人を馬鹿にした様な涙が、ポロポロと意気地なくこぼれた。
「そいでもやっぱり涙をこぼすワ」
私の一方の何でもをひやっこい目で見て居る心がささやいた。
「アア、アア」
K子の心のそこにまでふき込んでやりたいと云う様に深い溜息をついた。
目をつぶって手を組んで、私は出来るだけ頭をもちゃげて――丁度我ままに育てられた放蕩息子が、母をくだらない事でビリビリさせて居る様に私の心を何かとっぴょうしもない事をしでかすまいかしでかすまいかと案じさせるかんしゃくをおさえた。
目をつぶった前にK子の笑いながら私の心を掠め奪って行った様子やHの丸い声や、M子の内気らしい肩つきなんかがうかんで来た。