Japanische Klassiker mit Furigana
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めばえ
芽生
宮本 百合子
Lesen Sie 芽生 (めばえ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 40.924 Zeichen · 81 Bildschirme
こんな退屈などうにもこうにもしようのない様な日に、あの人が来ればいいのにと思い出すともうきりがなくいろんな事が頭にうかんで来て、本の字なんか黒蟻の行列を見る様になってしまう。彼の人の気まぐれにもほんとうにあいそがつきる様だ。こないだは二日つづけて来たかと思うともう三週間位しらんかおをして居るし、ニコニコして居る時と馬鹿にムキムキした時とあるし――それでもマア私の思ってる事を大抵分って呉れるからいいけれども、こないだ着て居た着物の色と頭のうしろっつきがよかったっけが、今度はどんな風で来るんかしら、妙に着物の変るのがたのしみなもんだ。
そうそうこないだ来た時に、エエようござんすともなんかってぞうさなくうけあって行った着物はほんとうにもって来て呉れる気なのかしらん、若しもって来たら私のあのソフトをかぶせてマントをはおらせて男にばけさせて見ようかしら。でも何だか又理屈をこねそうでもあるけれ共……。それからバックに縫をするから下絵を書いて呉れなんかと云って居たっけがどんなのがいいんかしら、それはマア、ものが来てからのはなしと……、この次までに綿人形とくくり猿を作って来て呉れる約束がしてある――